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系統識別號 U0002-2208201619320600
中文論文名稱 日裔巴西移民文學中的「血」與「地」:探討松井太郎前期作品中的自我認同建構過程
英文論文名稱 The "Blood" & "Place" of Japanese Brazilian Immigrant Literature - Re-establishment of Identity in the Early Period Writings of Tarou Matsui
第三語言論文名稱 日系ブラジル移民文学における「血」と「地」 :松井太郎の前期作品におけるアイデンティティの再構築
校院名稱 淡江大學
系所名稱(中) 日本語文學系碩士班
系所名稱(英) Department of Japanese
學年度 104
學期 2
出版年 105
研究生中文姓名 陳偉鈞
研究生英文姓名 Wai-Kwan Chan
學號 601100398
學位類別 碩士
語文別 日文
口試日期 2016-05-27
論文頁數 87頁
口試委員 指導教授-李文茹
委員-內田康
委員-朱惠足
中文關鍵字 日裔巴西移民文學  身分認同  離散  混血  松井太郎  當地人 
英文關鍵字 Japanese Brazilian Literature  Identity  Diaspora  Multiracial  Tarou Matsui 
第三語言關鍵字 日系ブラジル移民文学  アイデンティティ  ディアスポラ  混血  松井太郎 
學科別分類
中文摘要 於1930年代日本人移民巴西的高峰時期,當時19歲的巴西日裔作家松井太郎,因為父親失業的緣故,舉家移民到巴西,對於這樣的身份,當地人泛稱「準二世」日裔巴西人。他一生務農,退休後開始執筆寫作,以大約每年一短篇作品的步伐,30年來孜孜不倦。
2010和2012年,以他的作品「虛舟」和「遠聲」為書名,立命館大學的西成彥和國際日本文化研究中心的細川周平,於日本為他出版了兩本小說選集。
對於松井太郎多變的寫作風格,細川周平深表讚賞,認為日裔巴西移民作家當中,「他是唯一一位值得刻分創作時期的日本語作家」。他將松井的作品分成三個時期,於第一期(1966年~89年)的最後一個作品「虛舟」有這樣一個情景。

「你呀,是不是Jiiasu農場的那個日本人?」
「身上的血算是吧,但是我是這裏的人。」

對於身上流著土著和日本人的血的Eba所問的問題,性格剛強的主角繼志答得毫不含糊。雖然身上流的是日本人的血,但卻表明「日本人」這個身份認同對他來說是不充分的,強調自己是「這裏的人」。這種脫離「日本人」身份的傾向著實引起筆者的興趣。
另外,「這裏的人」究竟是甚麼意思呢?「這裏」是指巴西這個國家?遠離日裔移民社群的內陸地區?又或是指主角的租借地Jiiasu農場?那確實是一個很模糊不清的回答。在松井太郎的作品當中,究竟呈現了怎麼樣的巴西日裔移民的人物像呢?特別是,「虛舟」中,像主角這樣的一個漂泊流離的人,到底要走向何方呢?這是筆者於本文中想要探討的議題。
英文摘要 In the 1930's, which was the peak period for the Japanese immigration in Brazil, because of the unemployment of his father, Japanese Brazilian novel writer Tarou Matsui immigrated to Brazil at the aged of 19. He is so called a "jyun-nisei" of the Japanese Brazilian. He dedicated to farming and after he retired from it, he have been writing novel for over 30 years at a pace of around 1 story per year.
In 2010 and 2012, 2 pieces of his short story collections were published in Japan respectively with the name of "舟"(the hollow boat) and "遠声" (distant voice), by Hiko Nishinari from Ritsumeikan University and Syuhei Hosogawa from International Research Center for Japanese Studies.
Hosogawa complimented on his broad range of writing style and he even said that "Matsui is the only Japanese Brazilian writer that is worth dividing his writings into different periods". He divided Matsui's writings in 3 periods and in the 1st period (1966-1989), "舟", which is the last literary work in 1st period, has a scene as below.
"hey, are you the Japanese who is living in the Jiiasu Farm?"
"yes, i am, for the blood, but I am belong to here."
The hero Keishi answered to the question asked by Eba, who is a woman of mixed Japanese and native parentage. Even though he having the blood of Japanese, he asserted his identity of "belong to here" and showed that it is not proper to call him as a Japanese. His tendency of refusing to be called as a Japanese really attracts me a lot. And also, what does "belong to here" actually mean? Does "here" mean the country Brazil? the hinterland far from the Japanese Brazilian society? the Jiiasu Farm? It is really an ambiguous answer. In Matsui's writings, what is the image of the Japanese Brazilian like? Especially the vagrant like the hero in the "舟", where is he heading for? It is the biggest question that I would like to answer in this essay.
第三語言摘要 ブラジル移民のピーク時期である30年代に、当時19歳の松井太郎は、父の失業の原因で一家でブラジルに移住し、いわゆる日系ブラジル人の準二世となるのだ。農業に身を捧げた彼は、定年後年に短編一作ぐらいのペースで、30数年にわたって創作活動をし続け、現在でも健筆を揮っている。2010年と2012年に「うつろ舟」と「遠い声」を題名として、二冊の小説選集が、立命館大学の西成彦と国際日本文化研究センターの細川周平によって編集され、日本で出版された。細川は松井太郎の作風の豊かさを「年代分けをするに値するブラジルで唯一の日本語作家」と賞賛し、作品を三つの時期に分ける。その前期(1966年~1989年)の最終作「うつろ舟」にはこういうシーンがある。

「お前、ジイアス農場にいる日本人か」
「血はなあ、だがここの者だよ」(『うつろ舟』p21)

先住民族と日本人の血を引いたエバの質問に対し、気性が強い主人公継志は上記のようにはっきりと答える。日本人の血が流れているにもかかわらず、「日本人」という枠に収まりきれないアイデンティティを主張するため、「ここの者」だといっているのだ。この「日本人」と距離をおこうとする表現は、筆者の目を引いた。その「ここの者」というのは果たしてどのような意味であるか。「ここ」というのはブラジルという国家のことを指すか。邦人社会から離れた奥地のことであろうか。又は主人公の借地であるジイアス農場であるか。その答えは実に曖昧であるがゆえに、ますます筆者の松井太郎の文学世界への興味を引き出した。松井太郎の作品には、どのような日系ブラジル人像が呈現されているか、特に、「うつろ舟」主人公のような浮浪者は果たしてどこへ向かっているのか、これらの問題を明らかにするのはこの論文のねらいである。

キーワード:日系ブラジル移民文学,アイデンティティ,ディアスポラ,混血,松井太郎

論文目次 目次

序論 1
第一節 研究動機 1
第二節 先行研究 2
第三節 研究範囲・研究目的 5
第四節 研究方法・目次 9
第一章 日系ブラジル移民の歴史 10
 第一節 日本移民の発足 11
第二節 ブラジルの移民導入 13
第三節 「伯剌西爾」との出会い 15
第四節 笠戸丸出港までの経緯 19
第五節 1930年代前後のブラジル移民 23
第二章 日系ブラジル社会における脱日系人意識 28
第一節 <訪日>への抵抗心 30
第二節 日系社会の対立 36
第三節 離散から浮浪へ 44
第三章 混血ブラジル人に対する心理的葛藤 48
第一節 人種主義Ⅰ――白肌への憧憬 50
第二節 白人種婚の失敗――美女から「悪女」へ 55
第三節 人種主義Ⅱ――カボクロへの差別 57
第四節 化外の民――カボクロへの恐怖 61
第四章 アイデンティティの再構築に向かって 66
第一節 「We Groupから「They」Groupへ――「山賎記」 66
第二節 カボクロ恐怖心への克服――「うつろ舟」 70
第三節 農場・漁場・農場――「地域意識」の結成 75
終章 79
参考文献 84


圖表目次

表格
表一 松井太郎の前期の作品一覧 5
表二 サンパウロの年度別総人口と外国人人口 13
表三 各移民会社の移民名簿による日本移民入伯数 25
表四 前期作品と作品のテーマ 79

圖片
 図一 ブラジル地図 10
図二 ブラジルの社会的成層おその人種構成 51
図三 カボクロへの偏見の仕組み 63
図四 人種関係の類型 64
図五 前期作品の日系ブラジル人のアイデンティティの築き上げの流れ 81
図六 1987年ブラジルの人種別平均月収・文盲率(10歳以上 82
參考文獻 テキスト
松井太郎(著), 西 成彦 (編集), 細川 周平 (編集)(2010)
           「うつろ舟―ブラジル日本人作家・松井太郎小説選」松籟社
松井太郎(著), 西 成彦 (編集), 細川 周平 (編集)(2012)
           「遠い声―ブラジル日本人作家 松井太郎小説選・続」松籟社

参考文献
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石川達三(1951)「蒼氓」新潮社
佐藤常蔵(1963)「ブラジル移民史」.帝国書院
コロニア文学会(1967)「コロニア文学 第4号」
邢鑑生(1969) 「移民巴西研究」.實踐出版社
コロニア文学会(1975)「コロニア小説選集 第1巻」
三田千代子(1976)『ブラジルの人種関係』
「ラテン・アメリカ論集第9-10号」ラテン・アメリカ政経学会
斉藤広志(1978)「外国人になった日本人」サイマル出版社
家坂和之(1980)「日本人の人種観」弘文堂
石川達三(1981、1931刊)『ブラジル産業の将来』
「最近南米往来記」中公文庫 
醍醐麻沙夫(1981)「南半球のザジャパニーズブラジルにおける日
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我妻洋・米山俊直(1986,1967初版)「偏見の構造 日本人の人種
観」日本放送出版協会
富永健一(1991、1990初版)「日本の近代化と社会変動」
講談社学術文庫
移民80年史編纂委員会(1991)「ブラジル日本移民80年史(1)」
中野秀一郎(1996.1993初版)『エスニシティの社会学に向けて』
「エスニシティの社会学 日本社会の民族の構成」世界思想社
今津孝次郎(1996.1993初版)『異人・非人・外人・人間――日本人
のウチとソト――』「エスニシティの社会学 日本社会の民族
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吉野耕作(1999)「文化ナショナリズムの社会学」名古屋大学出版社
 『解説』「興国策としての人種改造」大空社(1997年発行).p1
前山隆(2002.2001初版)「異文化接触とアイデンティティ 
ブラジル社会と日系人」御茶の水書房
岡部牧夫(2002)「海を渡った日本人」山川出版社
木村一信(2004)『石川達三「蒼氓」論――<棄民>を目にして』
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呂銀春 周俊南(2004) 「巴西」社會科學文獻
沖浦和光 宮田登(2005.1999初版)「ケガレ 差別思想の深層」
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西成彦(2007)『ブラジル日本人文学と「カボクロ」問題』
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醍醐麻沙夫(2007)「ブラジル勝ち組テロ事件の真相」
ジェームズ・スタンロー(2008)『日本社会と移民』
「ジャパニーズディアスポラ」新泉社
ブラジル日本移民史料館 編
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「目で見るブラジル日本移民の百年」風響社
何國世(2008)  「巴西史─森巴王國 」三民. 台湾台北
丸山浩明(2010)『ブラジル日本移民の軌跡』
「ブラジル日本移民 百年の軌跡」明石書房
細川周平(2012)『表 松井太郎作品一覧』
『辺境を想像する作家――松井太郎の世界」』「うつろ舟」
細川周平(2013)「日系ブラジル移民文学II 
日本語の長い旅[評論]」みすず書房
 
サイト
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ニッケイ新聞「200年前〝初到伯〟=『環海異聞』の4人=ロシア軍艦に乗せられ=鎖国時代、極めて奇異な体験」http://www.nikkeyshimbun.com.br/031113-62colonia.html  

サンパウロ人文科学研究所http://www.cenb.org.br/

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「ニッケイ新聞」http://200.218.30.171/nikkey/html/show/110101-91colonia.html 
『二分制限法の成立と日本移民排斥への動き』「ブラジル移民の100年」http://www.ndl.go.jp/brasil/s5/s5_1.html  

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http://www.mofa.go.jp/mofaj/annai/honsho/shiryo/j_brazil/pdfs/nenpyo.pdf 

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http://www.js3la.jp/journal/pdf/ronshu29/ronshu029_07Yamochi.pdf 

国立公文書館アジア歴史資料センター
http://www.jacar.go.jp

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http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/761285?contentNo=9     
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http://record.museum.kyushu-u.ac.jp/kankai/frame_00.html  





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